2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「それってどうなの主義」 斎藤美奈子著 文春文庫 感想文

だいぶ前に、古本屋で百円で買ったもの。主に九十年代の新聞雑誌に書いた雑文・評論?を集めたもの。という種類の本は、なかなか焦点が定まらずにつまらないと言うことが往々にしてあるわけで、この本もそういうところがないわけではない。 あと、斎藤さんの…

「俳句はかく解しかく味う」 高浜虚子著 岩波文庫

だいぶ前(二ヶ月ぐらい前?)に、ついでに買った本である。俳句はあまり好きではない。どう理解しても、「いや、それはね・・・」と通人が、あるいは半可通がしたり顔で訂正してくるような雰囲気を勝手に感じているからである。 しかし、日本に生まれ育って…

「銃・病原菌・鉄」 読了

漸く、下巻を読み終えた。下巻では、文字の発生についての考察が面白かった。読み終えて思うことの一つは、著者が言いたいことを簡単にまとめることの愚かさである。大変に広い範囲の時間、空間、学問の範囲にわたっての知識を渡り歩くようにして綴られた本…

「超マクロ展望 世界経済の真実」 水野和夫 萱野稔人著 集英社新書

ゴールデンウイークの移動時間と移動先での時間を使って、読了した。エコノミストと若手哲学者との対談本。対談本というところが新書らしいところで、作りが安い感じがしないでもないが、読みやすくテーマも絞られている。 ここでのキーワードは、「交易条件…

「松田聖子論」 小倉千加子著  感想

1989年初版。山口百恵と松田聖子を対比して論じている。山口百恵が、同世代の人間にはよく知られているように、母子家庭に育ち、世間というものに対抗意識を育みながら育ってきたことをその著書「蒼い時」を読み説きながら明らかにしていく。同時に阿木…