2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「アドルフ」  コンスタン作 大塚幸男訳 岩波文庫

1964年の訳出である。文学入門的な本で、フランス恋愛心理小説の名作として取り上げられる一作である。三島由紀夫もその「文章読本」の中で取り上げている。ちなみにコンスタンはナポレオンと同時代人である。風景描写や、人物描写、主要な人物以外の動きな…

ホモエコノミクス 「利己的人間の思想史」重田園江著 ちくま新書 2022年3月初版 

著者は、明治大学政治経済学部の教授で、ミシェル・フーコーの専門家として重きをなしている方である、らしい。らしいというのは私がアカデミズムの世界について全く疎いからだが、実は重田先生の本は、同じちくま新書のフーコーの入門書が最初であった。フ…