「24」 第6シーズンを見切った

正月にケーブルテレビのFOXで、「24」連続7シーズン分放送と言うあほなことを
やっていて、今まで見たことはなかったのだけれど、どんなものかと思って、少し見た。
それはシーズン3の後半だったけれど、結構引き込まれて、結局シーズン5の後半、
シーズン6の全編を録画して、2月の中旬までかけてちびちびと見続けてとうとう
見終わった。
 なるほど、こういうものだったのか。テレビ演出技術の進歩と言うものは確かに
感じた。ジャック・バウアーキーファー・サザーランド)だけは不変の主人公、
ヒーローだが、それ以外の登場人物はどんどん入れ替え、活躍させたかと思うと
あれよあれよという間に殺したり、遠くに行ってしまったり、死んだ、というはずが
実は生きていたり、めまぐるしく焦点が変わる。
脇で出ていて、いやな感じだった登場人物が、焦点が当たりだしてだんだんキャラクターが
深められ、魅力的な人物になっていく、なんてのもある。
3本以上のストーリーラインが走り、複雑に絡み合う。
なるほど、なかなかの力技である。実際はこのドラマの建前である時間通りに進行している
とはとても思えない場面がいくつもあるが、ま、それはご愛嬌。
 
 もうひとつ感じたのは、アメリカは自由の国だ、と言う建前をかなりの部分、本当に
建前にしてしまっているのかな、ということ。FOXは保守的なテレビ局で知られるけれど、
テロを防ぐためだったら、人殺し、拷問当たり前だもの。盗聴も、プライバシーの侵害も
電脳空間ではお構いなしに侵される。
 アメリカにおいて、これがリアリズムではなくファンタジーでしかないことを望む。
  って、無理な話なのかな。