2019-05-05から1日間の記事一覧

「ピーター卿の事件簿」 ドロシー・セイヤーズ 創元文庫  感想文

文庫カバーの宣伝文句によれば、クリスティと並び称されるミステリの女王セイヤーズ、ということである。僕は初めて読んだ。イギリスのちょっと古風な、おっとりしたミステリーは好きなので、(つまりクリスティ好きだが)その趣味から言えば、一応ストライ…

「土の中の子供」 中村文則著 新潮文庫 感想文

中村文則の芥川賞受賞作。児童虐待を受けた側からの視点で書かれた作品であり、読むのにとても時間が掛かった。幼児から親戚に預けられ暴力を受け続け、ついには土の中に埋められ、殺され掛けた主人公が、運良く生き延び、施設で成長し、今ではタクシー運転…