Band Maid という ガールズバンドについて

メモ的に記しておく。

Band Maid というガールズバンドがあり、半年ほど前から、ファンになって聞き込んでいる。もともとギター好きなので、数年前にギターの演奏を検索していて、彼女たちのヒット作「Thrill」に行き当たり、まず、名前を覚えた。


BAND-MAID / Thrill(スリル)

これを聞いた感想は、楽器はそれぞれ上手いが、ハードロックというものをやってみました、的な、最も典型的なロックのフォーマットに載せて作った曲という感じがした。ヴォーカルのサイキちゃんも、良いところのお嬢さんが、趣味としてバンドやっている感じがした。そういう見方自体がおじさんの偏見があるわけだが。しかし、数年経って、次の曲でその変貌・進化ぶりに瞠目した。

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ここでは、曲が自作となり、ロックというものを自分たちなりによりこなしている。さらにメッセージが強烈だ。少なくとも、すでに陳腐化している、恋や恋愛する女の子の揺れる気持ち、なんて言うものは蹴飛ばして、パンチを打ち込んでくる。

このボーカルの SAIKIの表情の進化、余裕を持った歌い廻し、アクションだけを取っても注目すべきだ。加えて、ドラムの並外れた巧みさ、端正なハードロックギター、と来ればキャッチーなロックナンバーとして文句がない。

ここから、僕は彼女たちの曲を聴きだした。

そして、次の曲を見つけた。

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出だしのインパクト、「全身全霊感じる厭な世界」で始まる、歌詞の表現するこの世の中に対する強烈な違和感、生半可ではないドラムのドライブ感、ベースとギターとドラムの絡み合いに、ボーカルが負けずにしっかり乗っている。まさにバンドとして個人の技量の総和以上のパフォーマンスを成し遂げている。曲の構成も一本調子ではなく、緩急があり、ラストの合唱部分ではさらにエネルギーが充填されていく。これだけのものをぶつけてくるバンドがあるのか、表現しうるバンドがあるのか、と殆ど感動した。

ここから、バンドの歴史を辿ったり、インタビューを検索したりして自分なりに、理解を深めようとしているが、詳細は省く。今般メジャー2枚目となるアルバムをリリースしたところであって、早速購入して、これから聞き込むところである。

なぜこれほどファンになったのか、自分でも不思議である。

とりあえず、一つだけ書いておきたい。日本において、抑圧の大変強い女性という立場に違和感を覚える女の子たちが、ストレートな方法ではまるで通じないので、一周回ってメイドという逆説的な戦闘服を纏って活動しているのではということ。

 もう少しでメジャーになりそうなので、今はとりあえずそれだけ書いておこう。